一緒だった。友人は私と違って快活で、正義感が強くていつも彼の周りには人が集まってきます。
や上司からはすぐに戦力としていろんな仕事を任されたりしました。彼が弱点を持っているとしたら
、強いていうなら彼がベジタリアンであること。今のように、多様なライフスタイルを尊重するとい
う時代ではありませんでした。
りの良さで、その場その場を切り抜けているようでした。
しかし、社内の飲み会のとき、一人の先輩が悪ふざけをしました。友人が席を離れた隙を狙って彼が
食べている生春巻きにゴーヤチャンプルの細切りの肉を仕込みました。私や他の同僚は止めるよう言い
ましたが、先輩は「俺が肉の美味しさを教えてやる」、と言ってきかなかった。私たちも、まあ口に入
れて気づいたら吐き出すかな、くらいに思ってました。
いるので、彼はすぐに例の生春巻きを口に入れました。しばらく噛んだ後違和感を覚えたのか、食い口
を注意深くのぞき、細い肉が垂れているのをまじまじと目を見開いて確認しました。
「な、どうだうまいだろう?あんまり好き嫌いしていると幸せを知らずに生きていくんだぞ。俺が、
食わしてやったんだから、もうかっこつけてベジタリアンとか、やめろや」と、先輩が言った。
友人は、目を見開いたまま先輩に顔を向けた。そして、静かに口の中のものを皿に出し、
「おまえが?」と声にならないような声で先輩に訊いた。
殴った。そして掴み掛かる。私たちが慌てて止めに入るも完全に気が振れていて、力が尋常でない。
友人は、鼻が折れて血だらけになっている先輩に「なんでこんなことをおおおお!」とずっと胸ぐ
らをつかんで揺さぶっていました。そしてその手がやがて先輩の首を絞める方向に力をこめ出した
ところで、やっと引き離すことが出来た。
後日、友人は退職届けを出した。私や現場に居合わせていた同僚で上司に説明し、彼が会社に残
れるような措置がとれないか掛け合ったが、友人自身の意思が固く結局彼は会社をさりました。
友人に対する恨み言を私に言ってくるようなことがありましたから、反省はしていない様子。
数ヶ月後、あの事件を皆が忘れかけていた頃、先輩の死体が会社近くのゴミ置き場に捨ててありま
した。顔は原形をなくし、口には大量の生ゴミが詰め込まれていたという。
ほんのりどころじゃねえ
ってか先輩も無茶したなあ
殺されても文句言えないわ、本当